地獄の宇宙株 QPS研究所 前編

株日記

さぁQPSですよ。
持ち株の中で一番の問題児です。
先に言っておきますと現在の含み損は33万です。

33万ですよ奥さん。
損益率-60%です。

どうしてこんなことに……。

始まりは24年の3月でした。
そのころニゴモは初めて掲示板の存在を知ったのですね。
こりぁいいなと思いましたよ。
こんなに面白いところがあったなんて。

今までは孤独でした。
勝ったって一緒に喜んでくれる人もおらず。
損をしてもひとり。

相場の動きが激しいときは、投資家のみんなの頭の中を覗いてみたい
なんて思ったこともありました。

そんなとき掲示板と出会い、
仲間がいるということが分かったのです。
株が上がったときは喜びのコメントがあふれ、
下がったときは励まし合う。
株の値動きの理由も誰かしかが説明してくれる。

ニゴモ自身は書き込むことはありませんが、
みんなの投稿を眺めているだけでも
株の楽しさは2倍にも3倍にもなりました。

QPSは当時ものすごく盛り上がっていました。
上場してまだ数ヵ月でしたが、
初値から3倍以上に上昇していたんですね。

「5,000円からがスタート」
「3,000円台で買えるのも今日で最後」
「日本のAPPLEになる」

そんなコメントが飛び交っていました。
ノンホルダーだった私も欲しい気持ちになり、というか
買わなきゃ損だくらいに思ってしまったのです。

で、ついに3,995円100株NISAで購入しました。
まさにストップ高の最中で、
約定出来たときは買えてよかったと胸をなでおろしたものです。
次の日には株価4,400円になりました。
たった一日で約4万円の含み益。
すごい。
でもこれも通過点。

「株価5千円超えたら株式分割。その後もどんどん上がっていく」

「防衛省案件。国策に売りなし」

「特許技術だから競合もない」

「世界中から注目」

……数々のポジティブな投稿にワタシは酩酊状態でした。
程なく株価は4,975円に到達しました。
5,000円まであと少しです。
一単元で40万近い銘柄はさすがに資金の拘束がきついので、
5,000円で一旦売ろうと思っていました。

次の日、少し届きませんでした。

また次の日、残念もう少し。

と思ったらその次の日から下落しました。

なにまた上がるさ、と思っていたら
ドスンと落ちたんですね。
買値3,995円を少し下回ってしまいました。
ちょっと焦りましたがまたすぐに上昇を始め、
4,600円まで回復しました。

思えばここが最後の逃げ場だったのですね。
その日を境にどんどん下落していきました。
何が起こっているのかわかりませんでした。

防衛省案件なんじゃ?
5,000円がスタートラインなんじゃ?

今から思えばあれはただの買い煽りだったのですね。
乗せられたのが悪いのです。

ついに損益率-30%を超えたときも、ワタシは何もできませんでした。
ここで一旦損切りして、底値で買いなおせばよかったのですが……。

今となっては後の祭り。

地獄の日々が幕を開けたのです。